2016年、本日の出演者。

今年は梅田で黄泉の世界を観ました。
『エリザベート』を観る為なら、どんな遠くでも参りましょう♪です(苦笑)。



比較出来る程に観劇回数を重ねたわけでも、冷静に分析しつつ観ていたわけでもないけれど、花總シシィは去年よりリラックスして、安心感を持って舞台上を生きているように観えました。
1幕ラスト、「お言葉嬉しく伺いました」の微笑が本当に嬉しそうに曇り無く。
あの“鏡の間”ならではの圧倒的な美しさ、強さは保ちつつも、あんな風に険の欠片も無いエリザベートは初めて観ました。
此のときの心からの素直な喜びがあるからこそ、2幕で消し難い悲しみや怒りや虚無感を抱いて旅を続ける姿が一層切なくなりました。

初めて観る井上トートは情熱的な“死”でした。
生き生きしたトート、と言うか(苦笑)エリザベートに対して意欲的に迫り、周囲の人々を力強く巻き込み翻弄していく。そうして、最後にあんな貌をなさるのはちょっと意外だったのですが、エリザベートを手に入れてしまい、彼女との狂おしくも胸躍る攻防が終わってしまったことを悔やんでいるのかな。

何度観ても、どう観ても、彼是想いを馳せては深読み出来てしまう『エリザベート』の物語。
俺はもう抜け出せない♪と言ったところでしょうか(苦笑)。

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