世界は嘘で出来ているか。

正しく1番華やかなシーンを彩る、卑猥で悲しく強かで愛情深い『毛皮のマリー』を観てきました。
アメリカ大統領が広島でスピーチした翌日、と言うのも、あの背景を観ると因縁めいてる気がしてしまう(苦笑)。



「私と同じ苦労をさせてしまう」と嘆き、許しを乞うのが母性の本質なのか。
母として娘(或いは、男性の肉体で生まれて女の子として生きる子供)に降り懸かる苦難や危険を思うのは勿論ですが、男女問わず此の世を生きているだけで負わされる問題は多い。
何とかして守ってやりたいと言う純粋な願いと力、相手の若さや美しさや素直さへの羨望、独占欲、そう言った個人的な感情も社会的な暴力への憎悪も全て浄化してしまおうと言うのか……そう想うと、カーテンコールでの過剰な程の眩さ、降り注ぐ金色の紙吹雪にも納得出来てしまいます。

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